群馬のソウルフード!心温まる「焼きまんじゅう」の魅力に迫る旅
群馬県を訪れたら、ぜひ味わってほしい「ご当地グルメ」があります。それは、ふわふわの生地に甘辛い味噌だれをたっぷり塗って焼き上げた、その名も「焼きまんじゅう」!一度食べたら忘れられない、群馬のソウルフードの魅力をご紹介しますね。
焼きまんじゅうって、どんな味?
「まんじゅう」と聞くと、餡子が入った甘い和菓子を想像するかもしれません。でも、群馬の焼きまんじゅうはちょっと違うんです。小麦粉を麹で発酵させて作る「素まんじゅう」と呼ばれる餡なしの生地を、串に刺してこんがりと焼き上げ、そこに甘じょっぱい特製の味噌だれをたっぷりと塗るのが特徴です。
焼きたては外はカリッと香ばしく、中はふんわりもっちり。甘辛い味噌だれの香りが食欲をそそり、一口食べると幸せな気持ちになります。お子さんから大人まで、みんなに愛されるどこか懐かしい味わいです。
焼きまんじゅうの歴史をたどる旅
このユニークな焼きまんじゅうのルーツは、江戸時代末期にまで遡ります。前橋市の「原嶋屋総本家」の創業者、原嶋類蔵(はらしまるいぞう)さんが、蒸したまんじゅうに味噌だれを塗って売った「味噌づけまんじゅう」が始まりとされています。明治時代になると、黒蜜を加えるなど改良が加えられ、現在の甘辛い味噌だれの味わいへと発展していきました。
以来、群馬の「粉食文化」が育んだおやつとして、地元の人々に深く根付いてきました。
暮らしに息づく焼きまんじゅう
焼きまんじゅうは、ただのおやつではありません。群馬の人々の暮らしや文化に深く溶け込んでいます。
- お祭りやイベントの定番: お花見や夏祭り、そして前橋市の「初市」など、群馬県内のお祭りやイベントには欠かせない屋台の主役です。香ばしい香りが漂う店先は、いつも賑わいを見せています。
- 家庭でも楽しめる味: 最近では、お土産用やご家庭で手軽に焼けるセットも販売されており、遠方の方も群馬の味を楽しめるようになりました。
- 新しい魅力も続々登場: 焼きまんじゅうの味噌だれを使ったドーナツやプリン、バウムクーヘン、ラスクといったユニークなアレンジスイーツも登場し、その魅力は広がり続けています。
群馬の粉食文化と郷土料理
群馬県は、冬の「からっ風」と水はけの良い土壌が小麦の栽培に適しており、古くから小麦の二毛作が盛んでした。そのため、「おっきりこみ(おきりこみ)」や「水沢うどん」「ひもかわうどん」といった多様なうどん、そして「すいとん」や「炭酸まんじゅう」など、小麦粉を使った郷土料理が数多く育まれてきました。焼きまんじゅうも、そんな豊かな粉食文化の中で生まれた、まさに群馬のシンボルともいえる郷土料理なのです。
群馬を訪れた際には、ぜひこの心温まる焼きまんじゅうを味わって、その歴史と文化、そして地元の人々の温かさを感じてみてくださいね。