派遣会社の正社員「無期雇用派遣」って何?種類やメリット・デメリットを徹底解説!

 


「派遣社員って不安定なイメージがあるけど、正社員の派遣ってどういうこと?」「無期雇用派遣ってよく聞くけど、通常の派遣と何が違うの?」

近年、働き方が多様化する中で、「無期雇用派遣(正社員型派遣)」という働き方が注目されています。これは、一般的な派遣社員とは異なり、派遣会社と無期雇用契約を結び、安定した働き方を実現できる制度です。

今回は、アデコ株式会社の情報も参考に、この無期雇用派遣(正社員型派遣)とは何か、その種類、そして働く上で知っておきたいメリット・デメリットまで、徹底的に解説します。あなたのキャリアパスを考える上で、新しい選択肢となるかもしれません。

無期雇用派遣(正社員型派遣)とは?従来の派遣との違い

まず、無期雇用派遣(正社員型派遣)がどのような働き方なのか、従来の「登録型派遣(有期雇用派遣)」と比較しながら見ていきましょう。

項目

無期雇用派遣(正社員型派遣)

登録型派遣(有期雇用派遣)

雇用形態

派遣会社と「無期雇用契約」を結ぶ正社員

派遣会社と「期間を定めた有期雇用契約」を結ぶ派遣社員

給与

派遣会社から毎月固定給が支払われる(ボーナスや退職金も出る場合がある)

派遣先の勤務時間に応じて時給で支払われる

安定性

非常に高い。派遣先との契約が終了しても、派遣会社との雇用契約は継続。

派遣先との契約期間が満了すると、雇用契約も終了する可能性がある。

仕事がない期間

派遣会社から給与が支払われる(次の派遣先を探す活動を行う)

給与は発生しない。

福利厚生

派遣会社の正社員としての福利厚生(社会保険、有給休暇、交通費など)が適用される。

派遣会社の福利厚生の一部が適用される(社会保険、有給休暇など)。

キャリア

派遣会社の研修制度やキャリアサポートが手厚い。

派遣先の仕事を通じてスキルアップを図る。

つまり、無期雇用派遣は、派遣会社に正社員として籍を置きながら、様々な企業で働くスタイルと言えます。

無期雇用派遣の種類:大きく分けて2パターン

無期雇用派遣は、大きく分けて以下の2種類があります。

  1. 特定派遣からの切り替え(労働者派遣法改正後):

    以前は「特定派遣」という形で、派遣会社と無期雇用契約を結ぶ制度がありましたが、労働者派遣法の改正により、2015年からは「無期雇用派遣」という形に一本化されました。既存の特定派遣の社員は、そのまま無期雇用派遣として継続されています。

  2. 常用型派遣:

    現在、一般的に無期雇用派遣として認識されているのはこの形です。派遣会社が直接雇用(正社員として雇用)し、派遣先の企業で働きます。派遣期間が終了しても、派遣会社との雇用契約は続くため、失業の心配が少ないのが特徴です。

無期雇用派遣(正社員型派遣)のメリット

この働き方を選ぶことで、様々なメリットを享受できます。

  1. 雇用の安定性:

    これが最大のメリットです。派遣先との契約が終了しても、派遣会社との雇用契約は継続されるため、収入が途切れる心配が少なく、安心して働くことができます。次の派遣先が見つかるまでの間も、給与が支払われます。

  2. 福利厚生の充実:

    派遣会社の正社員となるため、社会保険(健康保険、厚生年金)、雇用保険、労災保険はもちろん、有給休暇、交通費支給、慶弔休暇、健康診断など、派遣会社の正社員と同様の福利厚生が受けられます。ボーナスや退職金制度がある派遣会社もあります。

  3. キャリアサポートの手厚さ:

    派遣会社が、社員のスキルアップやキャリア形成を積極的にサポートしてくれます。研修制度、資格取得支援、キャリアカウンセリングなどが充実しており、様々な派遣先で経験を積むことで、市場価値の高いスキルを習得しやすい環境です。

  4. 多様な企業での経験:

    様々な業界や企業で働くことができるため、幅広い経験を積むことができます。これは、特定の企業に縛られずに多様なキャリアを築きたい人にとって大きな魅力です。

  5. 希望する条件での就業:

    派遣会社が間に入るため、給与、勤務地、職種、残業時間など、自分の希望する条件に近い仕事を探してもらいやすいです。自分で直接応募するよりも、ミスマッチが少ない可能性があります。

  6. トラブル発生時のサポート:

    派遣先での人間関係や業務内容に関する悩み、トラブルなどがあった場合、派遣会社の担当者が間に入って解決をサポートしてくれます。一人で抱え込む必要がないため、精神的な負担が軽減されます。

無期雇用派遣(正社員型派遣)のデメリット

一方で、注意しておきたいデメリットも存在します。

  1. 給与が上がりにくい可能性:

    派遣先の企業で直接雇用されている正社員と比較すると、給与水準が低い場合や、昇給ペースが緩やかな場合があります。派遣会社の給与体系に依存するため、個人の成果が直接給与に反映されにくいと感じることもあります。

  2. 希望しない業務や勤務地への異動の可能性:

    派遣先が変わる際に、必ずしも自分の希望通りの職種や勤務地になるとは限りません。派遣会社の指示により、希望しない業務や地域への配属となる可能性もゼロではありません。

  3. 帰属意識の希薄さ:

    派遣先の企業ではあくまで派遣社員という立場であるため、その企業への帰属意識が芽生えにくいと感じる人もいます。組織の中核を担う役割を任されることは少ない傾向があります。

  4. キャリアパスの複雑さ:

    様々な企業で経験を積める反面、専門性が深まりにくかったり、次のキャリアへ進む際に職務経歴が分かりにくかったりする場合があります。

  5. 派遣会社の選定が重要:

    派遣会社によって、サポート体制、福利厚生、給与水準、求人の質などが大きく異なります。そのため、信頼できる派遣会社を選ぶことが非常に重要になります。

無期雇用派遣はどんな人におすすめ?

これらのメリット・デメリットを踏まえると、無期雇用派遣は以下のような人におすすめの働き方です。

  • 雇用の安定性を重視したい人

  • 様々な企業や業界で経験を積みたい人

  • キャリアアップのための研修やサポートを受けたい人

  • ワークライフバランスを重視したい人

  • 転職活動が苦手で、プロのサポートを受けたい人

  • 特定の企業に縛られず、多様な働き方をしたい人

まとめ:無期雇用派遣は、安定と多様性を両立できる新しい働き方

派遣会社の正社員「無期雇用派遣」は、従来の派遣の「不安定さ」というイメージを覆し、雇用の安定性、充実した福利厚生、手厚いキャリアサポートといった正社員としてのメリットと、様々な企業で経験を積める派遣ならではのメリットを兼ね備えた新しい働き方です。

もちろん、給与面や帰属意識など、デメリットも理解しておく必要がありますが、特に「安定した基盤の上で、多様なキャリア経験を積みたい」と考える方にとっては、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

自分のライフスタイルやキャリアプランに合わせて、無期雇用派遣という働き方も視野に入れてみてはいかがでしょうか?

このブログの人気の投稿

みずほ銀行ATMの入金、どこまでOK?知っておきたい限度額と便利ワザ!

ATM入金、いくらまで大丈夫?あなたの疑問をスッキリ解決!

【これで迷わない!】中学生向け「意見文」のテーマ探し!書きやすいテーマを見つけるコツ