被災した車の処置と仕事に行けない時の休業補償・生活支援まとめ


台風による水害や暴風は、住宅だけでなく「車」や「仕事」といった生活の基盤にも大きな影響を及ぼします。「冠水して動かなくなった車はどうすればいい?」「会社が休みになった、あるいは交通断絶で行けない場合、給料はどうなる?」といった疑問は、被災後の生活再建において非常に重要です。

今回は、被災した車の適切な処置と買い替えの手続き、そして収入を守るための休業補償や公的支援について詳しく解説します。


1. 台風で車が被害に遭った時の対応と手続き

車が水に浸かったり、飛来物で損壊したりした場合、焦ってエンジンをかけるのは厳禁です。

冠水・浸水時の注意点

  • エンジンをかけない: マフラーや吸気口から水が入っている状態でエンジンをかけると、エンジンが修復不可能なダメージ(ウォーターハンマー現象)を受けたり、電気系統のショートによる火災が発生したりする恐れがあります。

  • ロードサービスへの連絡: まずは加入している任意保険のロードサービスやJAFに連絡し、ディーラーや整備工場へレッカー移動を依頼しましょう。

自動車保険(車両保険)の確認

台風による損害は、多くの場合**「車両保険」**の対象となります。

  • 補償範囲: 飛来物によるキズ、浸水による故障、土砂崩れによる埋没などが対象です。

  • 全損判定: 修理費用が時価額を超える、またはエンジンまで浸水して修理不能な場合は「全損」とみなされ、保険金の全額が支払われます。

廃車・買い替えの手続き

  • 永久抹消登録(廃車): 修理不能な場合は廃車手続きを行います。被災した車には、自動車税の減免や還付制度が適用されるケースがあるため、自治体の税務窓口を確認しましょう。

  • 被災自動車の買い替え優遇: 大規模災害時には、自治体によって自動車取得に関わる税金の軽減措置が取られることがあります。


2. 仕事に行けない・会社が休みになった時の「休業補償」

台風の影響で出勤できなかった場合、給料がどうなるかは状況によって異なります。

会社側が休業を判断した場合

  • 休業手当の支払い: 会社の判断で休業した場合、労働基準法に基づき、平均賃金の60%以上の**「休業手当」**を支払う義務が発生する可能性があります。ただし、「不可抗力(天災事変)」とみなされる場合は支払い義務が生じないこともあるため、就業規則の確認が必要です。

自分が避難や交通遮断で出勤できなかった場合

  • 欠勤扱いか有給か: 個人の判断で休んだ場合、原則として給料は発生しません(ノーワーク・ノーペイの原則)。この場合は、有給休暇を充当して対応するのが一般的です。

災害による特別措置:休業支援金・給付金

大規模な災害で会社が休業し、休業手当が支払われない場合には、国が実施する**「休業支援金・給付金」**の対象となることがあります。個人で直接申請できるため、厚生労働省の情報をチェックしましょう。


3. 被災後の家計を支える「生活再建の公的制度」

収入が減少したり、急な出費が重なったりした際には、以下の制度を活用してください。

  • 緊急小口資金(特例貸付): 災害により一時的に生活が困窮した世帯に対し、市区町村の社会福祉協議会が無利子または低利で少額の貸し付けを行う制度です。

  • 税金・公共料金の猶予: 災害救助法が適用された地域では、所得税の軽減や猶予、国民健康保険料の減免、電気・ガス料金の支払い期限延長などが実施されることが多いです。

  • 雇用保険の特例措置: 会社が災害で休業し、事実上の離職状態となった場合、実際に離職していなくても失業給付(基本手当)を受けられる特例措置が取られることがあります。


4. もしものための「就業不能」への備え

今回の台風を機に、家計のリスク管理を見直すことも大切です。

  • 所得補償保険: 病気やケガだけでなく、災害による休業リスクに備える特約があるか確認しておきましょう。

  • 副業やリモートワークの体制: 物理的に出勤できない時でも収入を得られる手段を持っておくことは、現代の強力な防災対策の一つと言えます。


まとめ:経済的なダメージを最小限に抑えるために

台風による被害は、目に見える建物の損壊だけではありません。車や仕事といった、明日からの生活を支える基盤への影響を最小限にすることが、本当の意味での「復旧」です。

保険の内容を把握し、公的な支援制度や法律上の権利を知っておくことは、いざという時の冷静な判断を助けます。「まさか」が起きた時に慌てないよう、今回の情報を頭の片隅に置いておいてください。