香港のマンション間取り徹底ガイド!狭くても機能的な驚きの住宅事情


世界屈指の地価を誇る香港。その住宅事情は、日本の都市部とも大きく異なります。香港のマンション(フラット)は、「垂直に伸びる鉛筆のような細い高層ビル」の中に、驚くほどコンパクトで効率的な間取りが詰め込まれています。

これから香港への移住や投資を考えている方、あるいは現地のユニークな間取りに興味がある方に向けて、香港ならではの住宅の特徴と賢い住まい選びのポイントを詳しく解説します。


1. 香港マンション間取りの「4つの大きな特徴」

日本の一般的なマンションと比較すると、香港の住まいには文化や土地の制約から生まれた独特のルールがあります。

玄関スペース(三和土)がない

香港の家の多くは、ドアを開けるといきなりリビング(ダイニング)です。日本のような靴を脱ぐための「三和土(たたき)」がなく、室内で靴を脱ぐ習慣がある家庭でも、ドアのすぐ横に靴箱を置くのが一般的です。

キッチンは「独立型」でコンパクト

最近の新しい物件ではオープンキッチンも増えていますが、伝統的にはキッチンは扉のある個室タイプが主流です。これは中華料理の強い火力と煙(油煙)がリビングに広がらないようにするための工夫です。

洗濯機は「キッチンの中」

日本人を最も驚かせるのがこれです。防水パン付きの洗濯機置場が洗面所にないことが多く、キッチンのコンロやシンクの下にビルトインされているのが香港の標準的なスタイルです。

ユニットバス(トイレ・シャワー同室)

ほとんどの物件がバス・トイレ一緒のタイプです。広めの物件でない限り、バスタブはなくシャワーブースのみの「シャワールーム」という間取りも非常に多いのが特徴です。


2. 【広さ別】香港の代表的な間取りパターン

香港では面積を「平方フィート(sq.ft.)」で表記します($100\text{ sq.ft.} \approx 9.3\text{ m}^2$)。

間取りタイプ面積の目安 (sq.ft.)特徴
スタジオ (1R)150 〜 300単身者向け。寝室とリビングが一体。極小の「ナノ・フラット」もここに含まれます。
1ベッドルーム (1LDK)300 〜 500独身やカップル向け。寝室が完全に独立しているタイプ。
2ベッドルーム (2LDK)400 〜 700香港で最もポピュラーな間取り。 2つ目の部屋は書斎や子供部屋として使われます。
3ベッドルーム (3LDK)700 〜 1,200ファミリー向け。主寝室に専用のバスルームが付く「スイート」タイプが増えます。

ポイント:メイド部屋(Maid's Room)

広い3LDK以上の物件には、キッチン横などに1〜2畳ほどの小さな「メイド部屋(ヘルパー用ルーム)」と専用トイレが付いていることがよくあります。


3. 香港で良い間取りを選ぶためのチェックポイント

限られたスペースを最大限に活かすために、以下の3点に注目しましょう。

  • 実用率(Efficiency Rate):

    香港の面積表記には、共用部(エレベーターホールなど)を含む「建築面積」と、専有部のみの「実用面積」があります。最近の物件は実用面積での表記が義務化されていますが、古い物件を見る際は「実際に使える広さ」を必ず確認しましょう。

  • 窓の形と向き:

    香港は湿度が高いため、風通し(換気)が極めて重要です。また、多くの高層マンションが密集しているため、窓を開けたら隣の家の壁……ということも。海が見える「シービュー」は家賃が高くなります。

  • 収納の工夫:

    クローゼットが備え付けられていない物件が多いため、高い天井を活かして「ロフトベッド」を作ったり、床下に収納を設けたりするリノベーションが一般的です。


4. 建物タイプによる違い

  • 大型マンション(Private Estate):

    クラブハウス(プール・ジム)や24時間警備が完備。管理が行き届いており、日本人居住者も多いです。

  • 唐楼(Tong Lau):

    エレベーターのない古い低層建築。階段移動は大変ですが、天井が高く、専有面積が広いため、おしゃれにリノベーションして住む若者に人気です。

  • サービスアパートメント:

    家具家電付きで掃除サービスがあるタイプ。短期滞在や単身赴任に便利ですが、平米単価は最も高くなります。


まとめ:垂直都市・香港での賢い暮らし方

香港のマンション間取りは、一見「狭くて不便」に見えるかもしれません。しかし、その分、建物の下層階にショッピングモールや地下鉄駅が直結していたり、豪華な共用施設が使えたりと、**「家の中はコンパクトに、街全体をリビングとして使う」**という合理的なライフスタイルが確立されています。

  1. 「実用面積(Saleable Area)」をベースに広さを判断する。

  2. 洗濯機の位置やキッチンの仕様を内見時に必ずチェックする。

  3. 収納不足は「縦の空間」を活かす家具でカバーする。

この3点を押さえて、エネルギッシュな香港での生活を支える最高の拠点を見つけてください!