シキミを庭に植えるのはちょっと待って!知っておきたい「6つの理由」と対策
お供え花として仏壇や墓前に供えられることが多いシキミ(樒)。その独特の香りと落ち着いた葉の色は、厳かな雰囲気を醸し出しますよね。「自宅の庭に植えれば、いつでもお供えに使えるし便利かも…」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実はシキミを庭に植える際には、**知っておくべきいくつかの「理由」**があるんです。「植えてはいけない」とまでは言いませんが、何も知らずに植えてしまうと、後で「こんなはずじゃなかった…」と後悔してしまうことも。
この記事では、シキミを庭に植える前に知っておきたい6つのポイントを詳しく解説していきます。風水的な視点や縁起、そして植物としての特性からくる注意点までご紹介。あなたの庭づくりがもっと楽しく、後悔のないものになるためのヒントを、ぜひ最後までご覧ください!
シキミを庭に植える際に「注意したい」6つの理由
シキミは日本人にとって馴染み深い植物ですが、庭に迎える前に確認しておきたいことがあります。
1. 植物全体が「有毒」!特に小さな子供やペットがいる家庭は注意
シキミの最も重要な注意点は、植物全体に毒性があるということです。特に果実や種子に強い毒が含まれています。
- 誤飲の危険性: 小さな子供が好奇心から口にしてしまったり、ペットが誤って食べてしまったりする可能性があります。
- 触れるだけでも危険: 樹液が皮膚につくと、かぶれなどのアレルギー反応を起こすこともあります。
【なぜ注意?】
命に関わる事故につながる可能性もあるため、特に小さなお子さんや動物が庭に出入りするご家庭では、植栽を避けるか、厳重な管理が必要です。
2. 特有の香りが「苦手」に感じる人も
シキミは、独特の強い香りを持っています。この香りは、邪気を払う、魔除けになるとも言われる一方で、人によっては**「線香臭い」「お墓の匂いがする」と、あまり好ましくないと感じる**ことがあります。
【なぜ注意?】
リビングの窓の近くや、洗濯物を干す場所の近くに植えてしまうと、その香りが気になってしまうかもしれません。ご近所の方に匂いが届く可能性も考慮が必要です。
3. 「仏事のイメージ」が強すぎる
日本では昔から、シキミは仏壇や墓前のお供えに使われる習慣が根強くあります。そのため、庭にシキミが植えられていると、見る人によっては「お墓みたい」「仏様をお祀りしている家なのかな」という印象を与えることがあります。
【なぜ注意?】
純粋に庭木として楽しみたいと思っていても、周囲からのイメージや、来客の際に誤解を与えてしまう可能性も考慮しておきましょう。
4. 風水的には「陰の気」を持つとされることも
風水では、シキミが仏事に用いられることから、**「陰の気が強い」**と解釈されることがあります。
- 気の流れを停滞させる可能性: 陰の気が強い植物を家の中心や玄関など、気の出入り口に植えると、良い気の流れを妨げてしまうと考える風水師もいます。
- 庭のバランス: 他の陽の気を持つ植物とのバランスが重要視されます。
【なぜ注意?】
風水を気にされる方にとっては、植える場所や他の植物との組み合わせに注意が必要になります。必ずしも悪いわけではありませんが、気になる場合は慎重に検討しましょう。
5. 剪定が大変!生育旺盛で「大きくなる」
シキミは、放っておくと数メートルにもなる高木に育ちます。生育が旺盛なため、定期的な剪定が欠かせません。
- 手間がかかる: 美しい樹形を保つためには、年に1~2回程度の剪定が必要です。特に成長期には伸びが早いため、こまめな手入れが必要になることも。
- 隣地とのトラブル: 大きくなりすぎると、枝が隣地に越境したり、落ち葉が迷惑になったりする可能性もあります。
【なぜ注意?】
「庭木の手入れはあまりしたくない」「忙しくて時間が取れない」という方にとっては、剪定作業が負担になるかもしれません。
6. 病害虫のリスクもゼロではない
比較的丈夫な植物ですが、全く病害虫の被害に遭わないわけではありません。特に注意したいのは、以下の病害虫です。
- カイガラムシ: 枝や葉に白い綿状のものが付着し、樹液を吸い樹勢を弱めます。
- すす病: カイガラムシの排泄物などが原因で、葉が黒くなり光合成を阻害します。
【なぜ注意?】
これらの病害虫が発生すると、シキミの美観が損なわれるだけでなく、株自体が弱ってしまいます。早期発見と適切な対処が求められるため、手入れの手間が増える可能性もあります。
シキミの「縁起」や「花言葉」は?
注意点が多いように感じるシキミですが、もちろんポジティブな側面もあります。
- 花言葉:「猛毒」「報復」「甘い香り」
- 毒性があることから「猛毒」「報復」というネガティブな花言葉もありますが、その独特の香りに由来する「甘い香り」という花言葉もあります。
- 縁起: 仏事との関連が強いため、一般的に**「魔除け」「邪気払い」**の意味合いが強いです。お盆や法事の際には欠かせない植物であり、故人を敬う気持ちや、現世とあの世をつなぐ役割を持つとも考えられます。
まとめ:シキミを庭に植えるかは、特性を理解して慎重に!
シキミは、その有毒性や独特の香り、仏事との関連、風水的な解釈、そして生育の特性から、庭に植える際には注意が必要な植物です。
- 小さなお子さんやペットがいるご家庭では、特に植栽を避けるか、厳重な管理を徹底しましょう。
- 香りや仏事のイメージが気になる場合は、植える場所を慎重に選ぶか、別の植物を検討するのも賢明です。
- 剪定の手間や病害虫のリスクも考慮に入れましょう。
これらの点を十分に理解した上で、「それでもシキミを庭に迎えたい!」と思うのであれば、適切な場所を選び、きちんと手入れをすることで、その厳かな美しさを楽しむことができるでしょう。ご自身のライフスタイルや、庭の環境に合わせて、慎重に検討してみてくださいね。