ご祝儀袋の「厚紙」どうする?そのまま?取るべき?迷いがちなマナーを徹底解説!
結婚式や出産祝いなど、お祝いの気持ちを込めて贈るご祝儀。素敵なご祝儀袋を選んで、いざお金を入れようとしたら、「あれ?この厚紙ってどうするの?」「まさかそのまま入れるわけじゃないよね…?」と、意外なところで手が止まってしまった経験はありませんか?
ご祝儀袋に入っている厚紙の扱いは、ちょっとしたことですが、贈る相手への心遣いを示す大切なマナーの一つです。今回は、ご祝儀袋の厚紙の役割から、その正しい扱い方、そしてご祝儀を渡す際のマナーまで、詳しく解説します。これで、あなたの気持ちがきちんと伝わる、完璧なご祝儀を用意できますよ!
ご祝儀袋に入っている「厚紙」の役割とは?
ご祝儀袋の中に入っている厚紙(台紙)は、飾りや説明書と一緒に挟まれていることが多いですね。この厚紙には、主に以下の役割があります。
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中袋が汚れるのを防ぐ:
ご祝儀袋の顔とも言える「表書き」が書かれた外袋は、多くの場合、白い和紙などでできています。この外袋に直接お金が入った中袋を入れると、中で中袋が動いて摩擦が生じ、外袋が汚れたり、しわになったりする可能性があります。厚紙は、この摩擦を防ぎ、外袋をきれいに保つ役割があります。
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ご祝儀袋全体にハリを持たせる:
ご祝儀袋がフニャフニャだと、見た目が少々頼りなく感じられます。厚紙が入っていることで、ご祝儀袋全体にしっかりとしたハリが生まれ、見た目にも美しく、格式高い印象を与えます。特に受付で手渡す際など、見栄えを良くする効果があります。
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中袋を安定させる:
ご祝儀袋は、中袋に包まれたお金が中でずれたり、折れたりしないよう、しっかりと固定されることが望ましいです。厚紙は中袋を挟み込むことで、中で動くのを防ぎ、きれいに収まるようにサポートします。
結局どうする?厚紙の正しい扱い方
ご祝儀袋の厚紙は、基本的にはそのまま中袋と一緒に包んで使うのが正しいマナーです。
「え、取っちゃいけないの?」と思った方もいるかもしれませんね。先ほど解説したように、厚紙はご祝儀袋の見栄えや保護のためにとても大切な役割を果たしています。取り除いてしまうと、ご祝儀袋が型崩れしやすくなったり、中袋が中で動きやすくなったりして、せっかくの祝儀袋が台無しになってしまう可能性があります。
ただし、ご祝儀袋の種類によっては、厚紙が説明書と一体になっていたり、ご祝儀袋自体に十分な厚みがあったりして、厚紙が不要な場合もあります。その場合は、無理に入れる必要はありません。
【判断の目安】
- 中袋を挟み込むように設計されている厚紙: そのまま使う。
- 説明書の一部として付属している、または薄すぎる厚紙: 不要であれば取り除いても良い。
- ご祝儀袋自体が非常に厚手でしっかりしている: 厚紙がなくても問題ない場合が多い。
迷ったら「そのまま使う」と覚えておけば間違いありません。
ご祝儀袋を完璧に!お金の入れ方から渡し方までマナー総まとめ
厚紙の扱い方が分かったら、次はご祝儀袋全体の準備と渡し方を確認しましょう。
1. 新札を用意する
お祝い事には、新札を用意するのがマナーです。「この日のために準備しました」という気持ちが伝わり、大変喜ばれます。銀行の窓口や両替機で手に入ります。
2. お札の向きと入れ方
中袋へのお札の入れ方にも決まりがあります。
- 人物の顔(肖像画)が印刷されている面が、中袋の表側(金額などを書く面)に来るように入れます。
- 肖像画が上に来るように入れます。 これには、「福沢諭吉がお祝いしてくれていますよ」という意味が込められている、という説もあります。
3. 中袋の書き方
- 表面: 中央に縦書きで包んだ金額を記載します。
- 例:「金 参萬円也」(3万円の場合)、「金 伍萬円也」(5万円の場合)など、漢数字の旧字体(大字)を使うのが正式です。
- 裏面: 左下に郵便番号、住所、氏名を縦書きで記載します。
4. ご祝儀袋の包み方
- 中袋にお金と厚紙(必要な場合)を入れ、外袋の「慶事用の折り方」で包みます。
- 上包みの折り方は、「下部が上になるように」折ります。 これはお祝いの気持ちが上向きになるように、という意味が込められています。弔事の場合は逆になりますので注意しましょう。
- 水引は、一度結ぶとほどけにくい「結び切り」や「あわじ結び」を選びます。
5. 袱紗(ふくさ)に包んで持参する
ご祝儀袋をそのまま鞄に入れるのはマナー違反です。**袱紗(ふくさ)**に包んで持参しましょう。
- 袱紗は、ご祝儀袋が汚れたり折れたりするのを防ぐだけでなく、相手への敬意を示す意味合いがあります。
- お祝い事には、赤や紫、暖色系の袱紗を選びます。
6. 受付での渡し方
- 受付で「本日はおめでとうございます」とお祝いの言葉を伝えます。
- 袱紗からご祝儀袋を取り出し、袱紗を台座のようにして、相手が文字を読める向きにして渡します。
- 「心ばかりですが、お祝いの気持ちです」など、一言添えるとより丁寧です。
まとめ:小さなマナーも、大きな心遣い
ご祝儀袋の厚紙の扱い方一つにも、日本の伝統的な心遣いやマナーが息づいています。普段あまり意識しないことかもしれませんが、こうした細やかな配慮が、贈る相手への深い敬意と祝福の気持ちを伝えることにつながります。
今回ご紹介したポイントを押さえれば、ご祝儀の準備も渡し方も完璧! 自信を持って大切な人のお祝いの場に臨み、心からの祝福を伝えてくださいね。