真っ赤な熱狂!スペイン・トマト祭り「ラ・トマティーナ」はなぜトマトを投げる?ルールや参加方法まで徹底解説!
世界には奇妙でエキサイティングなお祭りが数多くありますが、その中でも特に異彩を放つのが、スペインのバレンシア州ブニョール(Buñol)で毎年8月の最終水曜日に開催される**「ラ・トマティーナ(La Tomatina)」**、通称「トマト祭り」です! 参加者全員がトマトを投げ合うという、その名の通り“トマトまみれ”になるお祭りは、一度体験したら忘れられない強烈な思い出になること間違いなし。
「なんでトマトを投げ合うの?」「汚れるの覚悟で参加してみたいけど、ルールはあるの?」そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。この記事では、ラ・トマティーナがなぜトマトを投げるお祭りになったのか、参加する上でのルールや参加方法、そして最大限に楽しむためのポイントまで、詳しく解説していきます。さあ、情熱の国スペインで、あなたも真っ赤なトマトの海に飛び込んでみませんか?
「なぜトマトを投げるの?」トマト祭りの意外な起源
ラ・トマティーナの起源は、実は諸説あり、明確な記録が残っているわけではありません。しかし、最も有力な説とされているのは、偶然の出来事から始まったというものです。
遡ること1945年、ブニョールの町の広場で開催されていた祭りのパレード中に、若者たちが喧嘩を始めました。その場にあった野菜の屋台からトマトを手に取り、喧嘩の道具として投げ合ったのが始まりだとされています。この出来事が翌年以降も繰り返されるようになり、次第にトマトを投げ合うことが恒例行事として定着していった、というのが一般的な見方です。
当初は非公認の行事でしたが、住民の熱意によって続き、一時期は中止されたりもしましたが、最終的には町の公式行事として認められるようになりました。現在では、ブニョールの町を象徴する世界的なイベントへと発展しています。
つまり、トマトを投げ合うこと自体に深い宗教的意味や歴史的背景があるわけではなく、偶発的な出来事がきっかけとなり、人々の熱狂とともに発展していったお祭りなのです。
トマト祭りの「基本ルール」と「進行」
ラ・トマティーナは、無秩序に見えても、実は安全に楽しむためのいくつかの重要なルールと、決まった進行があります。
祭り開催までの準備
チケット制: 参加者の安全確保と環境保護のため、2013年からは有料のチケット制が導入されています。参加人数も制限されているため、チケットは早めに確保する必要があります。
町の清掃: 祭り前日までに、町の商店や家々はビニールシートなどで保護されます。
祭りの進行
祭りのメインイベントは、たったの1時間!
「パロ・ハボン(Palo Jabón)」: 午前中に、石鹸が塗られた長い棒(グリースが塗られた棒とも)のてっぺんにある生ハムを取る「パロ・ハボン」というユニークな競技が行われます。誰かが生ハムを取ると、祭りの開始を告げる花火が打ち上げられます。
トマトの到着!: 花火の合図とともに、トラックに満載された大量のトマトが広場に到着します。
トマト投げ開始!: トマトが投下されると、参加者たちはトマトを手に取り、一斉に投げ合いを始めます。
終了の合図: 約1時間後、再度花火が打ち上げられ、トマト投げは終了します。この合図とともに、トマトを投げることは固く禁じられています。
清掃作業: 祭りが終わると、消防車が放水を行い、町中のトマトの残骸を洗い流します。参加者たちも、ホースやシャワーで体を洗い流します。
参加者が守るべき「ルール」
安全に祭りを楽しむために、以下のルールは必ず守りましょう。
トマトは潰してから投げる!: 硬いトマトをそのまま投げると危険なので、必ず手で潰してから投げてください。
瓶や固い物を投げない!: トマト以外の物を投げるのは厳禁です。
相手の服を引っ張らない!: 他の参加者を傷つけないよう、服を引っ張ったりしないこと。
トラックの進路を塞がない!: トマトを運んでくるトラックの安全な走行を妨げないこと。
終了の合図が鳴ったらトマト投げをやめる!: これは絶対厳守です。
トマト祭りへの「参加方法」と「準備」
ラ・トマティーナに参加するには、事前の準備が重要です。
1. チケットの入手
最も重要です! 公式ウェブサイトや現地の旅行会社、オプショナルツアーなどを通じて、早めにチケット(ブニョール市発行の入場券)を購入しましょう。ホテルからの送迎やガイドが含まれるツアーパッケージも便利です。
2. 服装と持ち物
全身トマトまみれになる覚悟が必要です!
汚れてもいい服: 白Tシャツなど、汚れても構わない服を着用しましょう。できれば捨てて帰るくらいの気持ちで。
ゴーグル・水中メガネ: 目にトマトの酸が入ると非常に痛いので、必須アイテムです。
滑りにくい靴: トマトで足元が滑りやすくなるため、ビーチサンダルやヒールのある靴は避け、スニーカーなどがおすすめです。
防水の貴重品入れ: カメラやスマートフォンは、必ず防水ケースに入れましょう。できれば持ち込まない方が安全です。
着替え: 祭りの後、全身トマトまみれになるので、着替えは必須です。
3. 祭りの後の対策
シャワー: 祭り会場周辺には、参加者向けのシャワー施設が用意されています。長蛇の列になるので、時間に余裕を持って利用しましょう。
ウェットティッシュ・タオル: 体を拭くために役立ちます。
宿泊先の確認: ホテルによっては、トマト祭りの後、トマトまみれの状態でチェックインできない場合もあります。事前に確認しておきましょう。
まとめ:一度は体験したい!情熱のトマト祭り!
スペインのラ・トマティーナは、そのユニークな起源と、参加者全員が一体となって楽しむ熱狂的な雰囲気で、世界中の人々を惹きつけてやみません。トマトを潰してから投げる、終了の合図に従うなど、いくつかの基本的なルールを守ることで、安全に、そして最大限にこの狂乱のお祭りを体験することができます。
一生に一度の思い出を作りたいなら、ぜひブニョールのトマト祭りに参加してみてはいかがでしょうか。真っ赤なトマトの海に飛び込んで、情熱と興奮に満ちた忘れられない一日を過ごしましょう!