「左の脇の下がズキンと痛い」女性のあなたへ:考えられる原因と対処法
左の脇の下がズキンと痛む…そんな経験はありませんか?特に女性の場合、乳がんとの関連を心配される方もいるかもしれません。
脇の下の痛みは、筋肉痛のようなものから、リンパの腫れ、さらに深刻な病気が隠れている可能性まで、さまざまな原因が考えられます。この記事では、女性の左脇の下にズキンと痛みが走る際に考えられる主な原因と、それぞれの対処法、そして病院を受診する目安について分かりやすく解説します。
脇の下が痛い!考えられる主な原因(女性に多いケースも)
左の脇の下がズキンと痛む場合、いくつか原因が考えられます。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。
1. 筋肉や神経の痛み(最も一般的な原因)
筋肉痛・筋膜炎:
普段使わない筋肉を使ったり、無理な姿勢を続けたりすることで、脇の下周辺の筋肉が炎症を起こし、ズキンとした痛みを感じることがあります。例えば、腕を酷使するスポーツや重いものを運んだ後、あるいは不自然な体勢での睡眠などが原因となることがあります。
神経痛:
肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)のように、肋骨に沿って走る神経が何らかの原因で刺激されることで、脇の下から胸にかけてズキンとした痛みが現れることがあります。ストレスや疲労、姿勢の悪さなどが影響することもあります。
寝違え・姿勢不良:
首や肩の凝りが脇の下にまで影響し、筋肉が硬くなることで痛みを感じるケースです。特にデスクワークが多い方や、スマートフォンを長時間使用する方は注意が必要です。
2. リンパの腫れや炎症
脇の下にはリンパ節がたくさん集まっています。このリンパ節が腫れると、ズキンとした痛みやしこりのようなものを感じることがあります。
感染症:
風邪やインフルエンザ、虫刺され、怪我などにより、体内に細菌やウイルスが侵入すると、リンパ節が腫れて痛みを生じることがあります。
アレルギー反応:
特定の化粧品や制汗剤、衣類などが原因で、皮膚に炎症が起き、リンパ節が反応して腫れることがあります。
粉瘤(ふんりゅう)・毛嚢炎(もうのうえん):
皮膚の下にできる良性の腫瘍(粉瘤)や、毛穴に細菌が入って炎症を起こす毛嚢炎などが脇の下にできると、痛みや腫れを伴うことがあります。
3. 乳房や女性ホルモンに関連する痛み
女性の場合、脇の下の痛みは乳房の健康と関連していることもあります。
乳腺症(にゅうせんしょう):
女性ホルモンの影響で乳腺が変化し、しこりや痛みを伴うことがあります。この痛みは、脇の下にまで広がることもあります。生理前や生理中に痛みが強くなる傾向があります。
乳腺炎(にゅうせんえん):
乳腺に炎症が起きる病気で、しこりや痛み、熱を伴うことがあります。授乳期の女性に多いですが、そうでない場合も発症することがあります。
乳がん:
最も心配される原因ですが、乳がん自体が痛みを伴うことは比較的少ないとされています。しかし、乳がんがリンパ節に転移して腫れや痛みを引き起こすケースや、乳房の痛みが脇の下に放散痛として現れることもあります。しこりがないか、形や大きさに変化がないかをセルフチェックすることも大切です。
4. その他(内臓疾患など)
稀なケースですが、心臓や肺などの内臓の不調が、脇の下の放散痛として現れることもあります。特に、胸の痛みや息苦しさ、動悸などを伴う場合は、早急な医療機関の受診が必要です。
ズキンとした脇の下の痛み、どう対処する?
痛みの原因によって対処法は異なりますが、まずはご自宅でできる一般的な対処法を試してみましょう。
1. 安静にする・負担をかけない
痛む部分を無理に動かしたり、重いものを持ったりするのを避け、安静にしましょう。
体を締め付けるような下着や衣類は避け、ゆったりとしたものを選びましょう。
2. 温める・冷やす
筋肉痛や血行不良が原因の場合:
温めることで血行が促進され、痛みが和らぐことがあります。温かいタオルやカイロ、お風呂でゆっくり温まるのも良いでしょう。
炎症や腫れを伴う場合:
冷やすことで炎症を抑え、痛みが軽減されることがあります。冷たいタオルや保冷剤(直接肌に当てず、タオルなどで包む)を当ててみましょう。
3. ストレッチやマッサージ
筋肉の凝りが原因の場合は、軽いストレッチやマッサージが有効です。ただし、無理に行うと悪化する可能性もあるため、痛みが強い場合は控えてください。
肩甲骨を意識してゆっくり回す。
腕を大きく回す。
脇の下から肩、首にかけて優しくマッサージする。
4. ストレス軽減・十分な睡眠
ストレスや疲労は、痛みを増幅させたり、神経痛の原因となったりすることがあります。リラックスする時間を作り、十分な睡眠をとることも大切です。
病院を受診する目安と何科に行くべきか
痛みが続く場合や、以下のような症状を伴う場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。
病院を受診する目安
痛みが強くなっている、または悪化している
痛みが2~3日以上続く、または改善しない
脇の下にしこりや腫れがある
赤み、熱感、腫れがひどいなど、炎症のサインがある
発熱や倦怠感など、全身症状を伴う
胸の痛み、息苦しさ、動悸などを伴う
乳房のしこり、乳頭からの分泌物など、乳房に異変を感じる
何科に行くべきか?
「脇の下 ズキズキ 何科」「左脇の下が痛い ズキン 女 何科」と迷うかもしれませんが、まずは以下の科を受診するのが一般的です。
整形外科:筋肉痛や神経痛、骨格系の問題が疑われる場合。
内科:感染症や原因が特定できない場合。必要に応じて他の科へ紹介してもらえることもあります。
乳腺外科:乳房のしこりや痛み、女性ホルモンに関連する痛みが疑われる場合。特に女性は、念のため乳腺外科を受診することをおすすめします。
皮膚科:皮膚の炎症やしこり(粉瘤など)が原因の場合。
まずは一般的な内科や整形外科を受診し、症状を詳しく伝えて専門医への紹介を求めるのも一つの方法です。
まとめ:不安を抱えずに、早めの相談を
左の脇の下がズキンと痛む場合、その原因は多岐にわたります。多くは一時的な筋肉の痛みやリンパの腫れで済むことが多いですが、女性の場合は乳房の健康に関わる可能性も考慮する必要があります。
痛みが続く場合や、しこり、発熱などの他の症状を伴う場合は、決して自己判断せず、早めに医療機関を受診することが大切です。専門家のアドバイスを受け、適切な診断と治療につなげましょう。あなたの体のサインを見逃さず、安心できる毎日を過ごしてくださいね。