築10年以上の家は要注意!家の基礎部分をチェックするべき理由とポイント
「家を建ててからずいぶん経つけど、特に問題はないかな?」
そう思っていても、実は見えないところで家の劣化は進んでいます。特に、家を支える最も重要な部分である「基礎」は、建物の寿命を大きく左右します。基礎にひび割れや異常があると、家全体に深刻なダメージを与える可能性があります。今回は、築10年以上のご家庭が特に注意すべき、家の基礎部分のチェックポイントをご紹介します。
なぜ基礎のチェックが重要なのか?
家の基礎は、建物の重さを支え、地面からの湿気やシロアリの侵入を防ぐ役割を担っています。
基礎のひび割れ:
基礎にひび割れができると、そこから雨水が侵入し、鉄筋がサビて膨張する「爆裂」という現象が起こることがあります。これにより基礎の強度が低下し、最悪の場合、家が傾く原因にもなります。
シロアリの被害:
基礎のひび割れは、シロアリが侵入する格好の入り口となります。シロアリは木材を食い荒らし、柱や土台をボロボロにして、家の耐震性を著しく低下させます。
自分でできる!基礎部分のチェックポイント
専門業者に依頼する前に、まずは自分でできる簡単なチェックから始めてみましょう。
1. 基礎のひび割れ(クラック)
チェックポイント:
基礎の表面全体を目で見て確認します。
縦方向、横方向、斜め方向など、様々な向きのひび割れがないか注意深く観察しましょう。
見極め方:
ヘアークラック: 髪の毛のように細いひび割れは、コンクリートの乾燥収縮によるもので、緊急性は低いことが多いです。
構造クラック: 幅が0.3mm以上、深さが5mm以上のひび割れは、構造的な問題が原因である可能性があり、早急に専門家に見てもらう必要があります。
2. コンクリートの剥がれ(爆裂)
チェックポイント:
基礎の表面に、コンクリートが剥がれ落ちた部分がないか確認します。
剥がれた部分から中の鉄筋がむき出しになっていたり、サビていたりしないか確認しましょう。
3. 基礎の汚れや劣化
チェックポイント:
基礎表面に、黒っぽい汚れや緑色のコケが生えていないか確認します。これらは湿気が多いことのサインです。
基礎と地面の境目に、蟻道(シロアリが作った土の道)がないか確認しましょう。
異常を発見したら、プロに相談を!
これらのチェックポイントで何らかの異常を発見したら、決して自己判断で修理を試みず、信頼できる専門業者に相談しましょう。
建物の専門家:
建築士や住宅診断士に依頼することで、家の基礎全体を専門的な視点から診断してもらえます。
リフォーム業者:
基礎の修理や補強に特化したリフォーム業者に相談するのも良い方法です。
家の基礎は、私たちの生活を安全に守ってくれる、目立たないけど最も大切な部分です。定期的なチェックを心がけ、何か異常があれば早めに対処することが、家と家族の安心につながります。